文化庁文化交流使山井綱雄活動報告会

記事のみ印刷 全画面印刷

文化交流師山井綱雄氏、挨拶 本日午後2時から、如水会館(千代田区一ツ橋)で平成26年度文化庁文化交流使山井綱雄活動報告会が開催されました。

 文化庁文化交流使事業は、諸外国における日本文化への理解や日本と諸外国の芸術家・文化人等の連携協力を促進し、国際文化交流の進行を図るため、平成15年から文化庁がはじめた事業で、平成26年度の文化交流師に本学院友の金春(こんぱる)流能楽師、山井綱雄氏(文104期、平成8年卒)が指名され、本日はその活動報告でした。

 

文化交流師山井綱雄氏ニューヨークでのワークショップの模様 会場を埋め尽くす来場者の中、山井氏本人の挨拶があり、その後特別ゲストの前文化庁長官の近藤誠一氏の講演。引き続き動画を使用した山井氏の文化交流使活動報告が行われました。
 山井氏の文化交流師としての活動地は、大きく三拠点(フランス・パリ、アメリカ・ニューヨーク、カナダ・バンクーバー)とし、実演はもとより能楽のワークショップや指導を催し、日本文化に関心深い現地の方々に、能楽を通して日本文化の礎や精神としての自然調和の理解を促進していました。
 また実演では、ピアニストの木原健太郎氏とのコラボレーションや、現地大学新収蔵の源氏物語屏風絵前での実演など、能楽の理解を深めるための多くの工夫を凝らされています。

 

文化交流師山井綱雄氏、近藤誠一氏、石飛博光氏のミニトーク 報告後は、山井氏と近藤氏、そしてもう一人の特別ゲストである書道家の石飛博光氏の三名によるミニトークに移りました。
 近藤氏は山井氏が文化交流使に指名される時の文化庁官で、山井氏の文化交流師の活動が、20世紀までで行き詰った西洋文明への新たな息吹となり、世界に必要とされる日本文化普及に貢献していくことへの期待を語られました。
 また石飛氏は、本日も会場に展示されている「秘すれば花」を、山井氏が現地で活動する際展示用に書き下ろしており、その書いた経緯を話しながら、能楽に新たな風を呼び込む山井氏の活躍の可能性を語っていました。

 

文化交流師山井綱雄氏、能実験オペラ「MOMOYAー百夜ー」上演 最後に、カナダ・バンクーバー在住の作曲家ファシード・サマンダリ氏と共同制作し、現地で大好評を得た能実験オペラ「MOMOYAー百夜ー」を、日本初上演しました。
 この「MOMOYAー百夜ー」は「通小町」を題材にしており、山井氏の演ずる深草少将で、会場の来場者は一気に少将の小野小町への想いの世界に惹きこまれました。

 これで3時間に及ぶ報告会は終了しましたが、後日文化交流師凱旋公演も予定されているそうです。関心のお持ちの方は、こちらにも足をお運びされてはいかがでしょうか。

撮影・取材