渋谷区民大学講座

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講師を務めた小池教授 本日10時30分から渋谷キャンパス学術メディアセンター1階常磐松ホールで、平成29年度國學院大學渋谷区民大学講座(後援:渋谷区)が行われました。本学文学部哲学科の小池寿子教授が講師を務め、「ルーヴル美術館 永遠の美と新しい魅力」と題する講演を行ないました。

 小池教授は、NHKとルーヴル美術館が共同で制作し、昨年9月に完成した8Kハイヴィジョン撮影による番組「ルーヴル美術館 永遠の美」に、学術協力で携わり、本日の講演は、番組制作の際の美術作品の厳選された9点の彫刻・絵画についてや、ルーヴル美術館の歴史や新たな取り組みについて語りました。

 絵画分野においては、レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」やレンブラント・ファン・レイン「バテシバの水浴」などと並び、ヤン・ファン・エイク「宰相ニコラ・ロランの聖母」について解説をしました。この絵画「宰相ニコラ・ロランの聖母」は、講師が是非にと選出した作品で、小さな絵画でありながら非常に精緻な描写から成り立っている作品です。宰相ニコラ・ロランが聖母子に祈りをささげている情景を描いたものですが、背景として描かれる街並みから教会へと掛かる橋の景色の中にはおよそ200人の人々が描きこまれ、市街地に咲く花の種類さえ特定できると小池教授は語ります。これらは肉眼では見えないほど小さく描かれていますが、ハイビジョンで撮影した動画では確認出来るといい、選出の意義を話しました。

 ルーブル美術館は、宮殿をそのまま使用した世界的に見ても稀有な美術館で、12世紀に城塞として造られて以降1000年以上の歴史を刻んできました。建物自体にも歴史的性格を有した建造物で、現在も美術館地下で城塞であったころの名残を観覧できます。ルーヴル城が描かれた貴重な絵画作品、フランス史などとともに、その足跡を振り返りました。

 講話中には、講師がお勧めするルーヴル美術館内作品の閲覧順や、作品の見所や描かれた背景、さらに作品をハイビジョンで撮影する際に講師が映そうとした箇所などの解説が挟まれました。

 会場には、70人弱の参加者が訪れ熱心に講師の話に耳を傾けました。講話後には聴講者が直接質問に行く様子も見られ、内容の濃い講演会となりました。

イベント(学外者開放型)