ミュージアムトーク、近藤ようこさん「『死者の書』を漫画化するということ」

記事のみ印刷 全画面印刷

近藤ようこミュージアムトーク「『死者の書』を漫画化するということ」 本日午後2時から、渋谷キャンパスの國學院大學博物館では特集展示「折口信夫と『死者の書』」の第1回ミュージアムトーク、近藤ようこさんによる「『死者の書』を漫画化するということ」が催されました。
 博物館でロビーに準備した椅子90脚は全て埋まるほどの盛況でした。

 博物館からの挨拶・紹介の後、早速近藤さんのトークに。
 トークでは、先ず折口信夫博士原作である小説『死者の書』の構成について、昭和14年の連載当初と昭和18年以降では内容を大幅に組み替えていることに触れました。

近藤ようこミュージアムトーク「『死者の書』を漫画化するということ」 『死者の書』は難しく、短い小説ながらも挫折する、または理解が出来ないなど話を聞きますが、単行書の内容は時系列が異なること、物語の時代的背景に触れないことなどが本書を難解にさせている要因の一つではないか、と紹介。

 近藤さんは漫画版制作にあたり、初稿版と言われる連載当初の時系列に沿った内容にした上で、歴史背景を紹介しながら作品を進めることを意識。
 その上で、折口博士原作を尊重し、基本的に近藤さん自身の解釈は入れずに制作。漫画版通読後に、原作を読んでほしいとのことでした。

 漫画版のあとがきにも触れている様に、「鑑賞の手引き」として漫画を読んだ後、多くの人が小説『死者の書』を読み理解されること切望していると語られました。

 Web等での漫画版の感想に、改めて原作を読み直したい、読むことが出来た等のコメントが多いのは、近藤さんの制作の意図が叶っている証でしょう。
 今でも多くの人の魅了してやまない『死者の書』ですが、近藤さんの漫画版『死者の書』によって今後もその評価が高まっていくことが期待されます。

 気付けばトークも定時を超え、参加者からの温かい拍手を受けて終了しました。

 

近藤ようこさん、サイン会 小休止を挟んで近藤さんのサイン会が開催。
 参加者のほとんどの方が、持参のコレクションや博物館エトンランスで販売されていたコミックや書籍にサインをしてもらっていました。
 長蛇の列のサイン会も、約1時間で終了。近藤さん、お疲れ様でした。

 2週間後の、小川直之先生との対談のミュージアムトークも楽しみです。

イベント(学外者開放型)