「古事記学」の構築 国際シンポジウム

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基調講演 本日午後1時30分から午後5時30分まで、渋谷キャンパス常磐松ホールでは、國學院大學21世紀研究教育計画委員会研究事業 「古事記学」の構築 国際シンポジウムが行われました。今回のシンポジウムは、21世紀研究教育計画(第3次)で提起された「日本文化の国際的理解に向けた研究(国際日本学)の推進」を具現化する研究事業である「古事記学の構築」の一環で実施。東アジア文化圏との比較を通して、『古事記』を軸とした日本文化の特質を解明することを目的とし、総合テーマを「葬送の神話ー東アジアの他界観と『古事記』ー」として、基調講演、2氏のパネル発表、総合討議が行われました。

  まず、「俄亜(オーヤー)ナシ族の宇宙観とトンバ教儀式「開路」」と題する鮑江氏(中国社会科学院社会学研究所研究員)の講演がありました。鮑氏の講演は本学兼任講師曹咏梅氏の同時通訳により日本語に訳されました。鮑氏はナシ族の文化、世界観を理解する上で、「人」「神祖」「史」「鬼」の4つのキーワードをあげそれぞれが垂直構造の関係性を持つとしました。その後実際のナシ族の葬儀の様子を撮影したドキュメンタリー映像「開路」放映を行い、ナシ族の巫師・トンバについてなどの解説を適宜加えました。

 

パネル発表 続いて、立石謙次東海大学兼任講師による「葬送の神話ー東アジアの他界観と『古事記』ー」の発表が行われました。立石氏はナシ族と隣接するペー族では、大本曲と呼ばれるペー語と漢語で表現される民間芸能に象徴的な他界観が見られるといい、ナシ族との比較を行いました。
 その後谷口雅博本学文学部准教授による「『古事記』における「黄泉国」の位置づけ」の発表が行われました。谷口准教授は『古事記』内の黄泉国と葦原中国などの位置づけを図示しました。 
全体討議 最後に、本学文学部の黒澤直道教授が討議司会として交わり、鮑氏、立石氏、谷口准教授でディスカッションが行われました。谷口准教授は、日本古来の海に囲まれている地理的条件から生じる水平に広がる世界観と、中国などの北方から伝わる垂直構造の世界観が交わった複合的な世界観があるのではないかとの見解を示しました。

イベント(学外者開放型)