狂言鑑賞会

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田口先生による講演会 たまプラーザキャンパスでは第15回狂言鑑賞会が開催されました。
 山本東次郎氏が重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されたことを受け、祝いの気持ちを込めたおめでたい番組構成となりました。
 鑑賞会に先立ち、10時30分から講堂で、田口和夫文教大学名誉教授による講演「狂言の昔と今―その十四―」が行われ、200人以上の方が聴講されました。
 狂言師では東次郎氏を含めて、4人が人間国宝であることや、今までの流れなどを説明し、その後、今日明日の番組の見どころをわかりやすく解説。流派や演目の変遷について、聴講者からの質問にも丁寧に答えてくださいました。

二人袴の一コマ 13時からは場所を605教室特設会場に移し、狂言鑑賞会が行われました。
「みなさん、ようこそござったれ」という第一声から始まる徳江元正本学名誉教授による番組についての30分ほどの解説ののち、大蔵流山本東次郎一門による狂言を鑑賞しました。

 狂言「二人袴(ふたりばかま)」では、親と子(聟)を実の親子である、山本泰太郎・凜太郎が演じ、セリフも「凜太郎」という名で呼びかける演出に、観客も大受け。19歳となった凜太郎氏の姿に「立派になったわね」と話しあう姿も見受けられました。

東次郎氏による小舞 山本東次郎氏の小舞「江戸上り若衆(えどのぼりわかしゅう)」は、沖縄生まれの芥川賞作家である大城立裕氏が作詞した新作。本年4月30日に、沖縄の日本復帰40年を記念した横浜能楽堂(横浜市)の特別企画公演「琉球芸能 本土に咲く華々」に合わせて披露された作品。琉球舞踊を意識して横の動きを取り入れながら、舞台四隅まで目いっぱい広く使った動きが展開されていました。

山本則重氏による語り 語り「信長(のぶなが)」も、観世流シテ方、梅若玄祥(げんしょう)が、新作の甲冑(かっちゅう)能「信長」が比叡山延暦寺で上演する際に合わせて作られた新作。

幕間に舞台を雑巾がけ 幕間の15分のほどの休憩時間にはスタッフが演者の汗でぬれた舞台を雑巾がけしていました。

布施無経の一コマ 後半は狂言「布施無経(ふせないきょう)」でスタート。布施を忘れてしまった檀家から、何とか布施を得ようとする禅宗の僧のあの手この手を、東次郎氏が表情豊かに演じていました。

蝸牛の一コマ 本日の最後の番組は狂言「蝸牛(かぎゅう)」。蝸牛を知らず、山伏を蝸牛と間違えてしまうお話ですが、山伏に言われるまま一緒に「でんでんむしむし」を楽しそうに囃子を立てるところなど、会場全体が最後にまで笑いに包まれていました。


 
 番組終了後は、恒例の山本東次郎氏による解説、また、厳しかった父の稽古の一端を紹介しながら、芸の厳しさとともに、27歳で死別した父への感謝があふれたお話を伺い、16時10分すぎに会は終了しました。

イベント(学外者開放型)